マンションを売りに出しているけど、なかなか売れないの・・・。
売れない理由は何かしら??
それが分かれば、対策をしたいな・・・。
そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!
こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。
マンションを売り出しているにもかかわらず、ずっと売れないでいると、不安になりますよね。
それに、管理費や修繕積立金、固定資産税・都市計画税も支払い続けなければならないので、大変ですよね。
マンションが売れない理由は、その物件ごとに違ってきますが、下記のようなことがあれば、売れにくくなります。
- 価格が相場よりも高すぎる。
- 不動産会社の売却活動に問題がある。
- そもそも需要が少ない。
- 室内の印象が悪すぎる。
- 同じマンション内で、何件も売り出されている。
- 管理費・修繕積立金・駐車場代が高すぎる。
これらに該当するのか確認し、対策できるものがあれば、対策してみましょう。
今回は、中古マンションが売れない理由と対策について、お話させていただきます。
この話が終わるころには、売れない理由が分かるかもしれません。
1.中古マンションが売れない理由
1-1.価格が相場よりも高すぎる。
売り出し価格が相場よりも高すぎる場合は、いくら条件が良い物件でも、スルーされてしまいます。
売り出し価格が相場に対して高いのかどうか、今一度、確認してみましょう。
アットホームやスーモ、ホームズ、Yahoo不動産などのポータルサイトで近隣の物件を検索すれば、現在売り出し中の物件のだいたいの相場が見えてきます。
1-2.不動産会社の売却活動に問題がある。
不動産会社の売却活動に問題があることで、売れないケースもあります。
あってはならないことですが、主に下記のようなことが上げられます。
- 物件情報を意図的に隠している。
- 売却活動に力を入れていない。
- そもそ売買が得意ではない。
では、順番に詳しく見ていきましょう。
1-2-1.物件情報を意図的に隠している。
専任媒介・専属専任媒介で起こりやすい話ですが、不動産会社が自社の売り上げを上げるために、他社に物件情報を意図的に隠して、売れないケースがあります。
不動産業界では、業者同士で物件を紹介し合える仕組みになっています。
つまり、A不動産会社の物件を、B不動産会社がお客様へ紹介することができるわけです。
ただ、この場合は、仲介手数料を下記のように分配することになっています。
- A不動産会社は、売主から受け取る。
- B不動産会社は、買主から受け取る。
一方、A不動産会社が、自社で買主を見つけた場合、仲介手数料は下記のようになります。
- A不動産会社は、売主と買主の両方から受け取る。
したがって、A不動産会社は、自社で買主を見つけた方が、仲介手数料が2倍になるわけです。
そのため、自社で買主を見つけるために、他社に物件情報を意図的に隠すわけです。
この行為を「囲い込み」と呼ばれています。
えっ、物件情報を意図的に隠す不動産会社がいるんだね。
どのようにして隠しているのかしら?
よく使われる囲い込みの方法
不動産会社は、専任媒介・専属専任媒介で依頼を受けたときは、物件情報をレインズ(指定流通機構)に登録しなければなりません。
レインズとは、不動産の情報交換をすることができるオンラインシステムです。
会員である不動産会社のみ、見ることができます。
物件情報を見たB不動産会社が、お客様へ紹介したいと思った場合、A不動産会社に「紹介できるかどうか」の確認を取らなければなりません。
すると、本来であれば紹介できるにもかかわらず、「その物件は商談中なので、紹介しないでください。」との嘘をついて、紹介させません。
このようにして、物件情報を囲い込むわけです。
媒介契約中の囲い込みを確認するには?
囲い込みがされているかどうかの一つの確認方法として、YahooやGoogleなどであなたの「マンション名 売り出し価格」を入力して検索してみましょう。
物件情報が他社のホームページに掲載されていたり、不動産のポータルサイトに他社が掲載している場合は、囲い込みはされていないでしょう。
逆に、自社のホームページのみに掲載されていたり、不動産のポータルサイトに自社のみが掲載している場合は、囲い込みの可能性があります。
100%確実な確認方法ではありませんが、参考になると思います。
1-2-2.売却活動に力を入れていない。
不動産会社が、積極的に売却活動をしていないことで、売れないケースもあります。
ほとんどの営業マンはノルマがあり、給料は歩合制ですから、条件が良くて売れそうな物件から、力を入れて売却活動を行うケースがあります。
売却物件を多く抱えている大手企業に多い傾向があります。
1-2-3.売買が不得意な可能性もある。
不動産会社のなかには、不動産の売買が得意な業者もいれば、不得意な業者もいます。
例えば、不動産の賃貸や賃貸管理、買取などをメイン業務としており、売買の経験が少ない場合は、不得意と言えるでしょう。
これらを確認するには、その不動産会社のホームページを見てみましょう。
売買の物件情報が多く掲載されている場合は、売買が得意である可能性が高いです。
もし、売買の物件情報が少ない場合は、不得意の可能性が考えられます。
1-3.そもそも需要が少ない。
厳しい言葉にはなりますが、その中古マンションに、そもそも需要が少ないのかもしれません。
一般的に下記のような物件には、需要が少ない傾向にあります。
- 築年数が古い。
- 立地が悪い。
- 間取りが広すぎる、もしくは狭すぎる。
改善できない点があれば、価格を下げて勝負するか、売れるのを気長に待つことになります。
1-4.室内の印象が悪すぎる。
室内の印象が悪すぎることで、売れないケースもあります。
例えば、下記のような状態があげられます。
- 掃除がされておらず、極端に汚れている。
- クロス(壁紙)やフローリング、扉などの建具が極端に傷んでいる。
- 照明を付けていないため、室内が暗い。
これらは改善できることなので、今一度、確認してみましょう。
改善する際のポイントについては、後でお話しさせ頂きます。
1-5.同じマンション内で、何件も売り出されている。
大規模マンション(100戸以上など)で多い話ですが、同じマンション内で何件も売りに出されている場合は、非常に売れにくくなります。
なぜなら、下記の2つの理由があるからです。
- 物件同士が競合する。
- マンション内で何かあったのかな?と不安がられてしまう。
物件同士が競合すると、価格や室内の状態、日当たり・眺望などの条件がいい物件から売れていきます。
そのため、値下げ競争が起こりやすくなります。
値下げ競争に巻き込まれないよう、時間に余裕のある方は、売り出し時期をずらすこと検討するのも一つの手です。
不動産の売買は年中行われていますが、比較的、1~3月や10月は取引件数が多くなりますので、この時期をずらすことを検討してみましょう。
1-6.管理費・修繕積立金・駐車場代が高い。
管理費と修繕積立金・駐車場代などが高すぎれば、売れない原因になります。
中古マンションを購入する方は、住宅ローンを組まれる方が多く、毎月の支払額を気にされている方が多いです。
一般的に、毎月の支払額は「住宅ローン+管理費+修繕積立金+駐車場代+固定資産税・都市計画税」になります。
ただ、こればかりは自分自身でコントロールすることが難しいため、売り出し価格を下げて勝負するか、売れるのを気長に待つことになるでしょう。
2.売れないときの対策
2-1.不動産会社を変える。
不動産会社に問題がある場合は、思い切って不動産会社を変えることを検討します。
媒介契約の期間は一般的に3ヵ月間になっていることが多いため、期間満了のタイミングで不動産会社を変えると、一番スムーズにいきます。
契約期間中であっても、不動産会社の問題が明らかな場合は、解約することができます。
問題が明らかでない場合は、それまでの広告費を請求されるケースがありますので、注意が必要です。
2-1-1.現在が専任媒介・専属専任媒介の場合
現在が専任媒介や専属専任媒介で契約している場合は、下記の2つの選択肢があります。
- 他社で専任媒介・専属専任媒介で契約する。
- 複数社と一般媒介で契約する。
他に信頼できそうな不動産会社が見つかった場合は、専任媒介・専属専任媒介で契約します。
それか、複数社と一般媒介で契約するという手もあります。
一般媒介のメリットは、主に下記の2つがあげられます。
- 物件情報が広く知れ渡る。
- 不動産会社に物件情報を囲い込みされにくい。
複数の不動産会社が売却活動を行いますので、物件情報が広く知れ渡ります。
また、専任・専属専任のように、物件情報を囲い込みされにくいです。
その他、小規模の不動産会社だと、大手のように物件数を抱えていないため、親身になって頑張ってくれるケースもあります。
一般媒介のデメリットとしては、主に下記の3つがあります。
- 不動産会社が広告費をかけたがらない。
- 専任・専属専任のように報告義務がない為、売れない物件は放置されがちになる。
- 複数の不動産会社と連絡を取り合うため、わずらわしさがある。
一般媒介の場合、不動産会社には他社に先越されて契約されてしまうリスクがあるため、あまり広告費を使いたがらない傾向があります。
また、売却活動の報告義務がないため、売れない物件は放置されがちになります。
2-1-2.一般媒介の場合
現在、一般媒介で複数の不動産会社と媒介契約をしている場合は、1社に絞って専任媒介・専属専任媒介を契約するのも一つの手です。
一般媒介は、不動産会社にとって「他の不動産会社に先越されれるリスク」を負っているため、売却活動に力が入らないケースがあります。
一般媒介で売れなかったのであれば、他に質の良い不動産会社を見極めて、専任・専属専任で契約するといった変化をもたらすのも一つの手です。
2-1-3.無料一括査定で不動産会社を見直す
無料一括査定サービスを利用して、不動産会社を見直すのも一つの手です。
不動産一括査定サービスはいくつかありますが、東証一部上場企業のNTTデータが運営している「HOME4U(ホーム・フォー・ユー)」がおススメです。
なぜなら、主に下記の4つのメリットがあるからです。
- 東証一部上場のNTTデータが運営しているので安心。
- 厳選された不動産会社900社のなかから、最大6社に一括査定。
- 2001年からの運営実績のなかで、悪徳不動産会社は排除されている。
- 査定結果の連絡方法は「メール」「電話」から選択できる。
もちろん費用は無料なので、利用しない手はありません。
2-2.室内の印象を良くする。
室内の印象が悪い場合は、印象をよくする対策をしてみましょう。
例えば、下記のようなことを行うと、印象が良くなります。
- 台所や浴室、洗面台などの水回りを中心に掃除をする。
- 汚れが頑固な場合は、業者にハウスクリーニングを依頼する。
- クロス(壁紙)の張り替えを検討する。
- フローリングの補修やワックスをかけるなど。
- 照明がない場合は、照明を買いそろえる。
- 照明が暗い場合は、明るいものに交換する。
注意点としては、費用をかけすぎないことです。
なぜなら、費用をかけすぎたとしても、その分、高く売れるとは限らないからです。
不動産の売買では、基本的には、リフォームをしないことが鉄則です。
費用は最低限に抑えておきましょう。
2-3.価格を下げる。
物件が売れない場合は、不動産会社を変えたり、室内の印象を良くするなどの対策がありますが、一番効果的なのは値下げをすることです。
ただ、安易に値下げをするのはよくありません。
値下げをしてすまえば、それ以上高く売ることが出来なくなります。
不動産を早く処分したい場合は別ですが、少しでも高く売るためには、慎重になる必要があります。
※値下げのポイントなどに関しては、下記のページを参照ください。
2-4.売り出し時期を見直す
大規模マンション内で何件も売り出されている場合は、非常に売れにくくなります。
このような場合は、売り出し時期をずらすのも一つの手です。
毎年1~3月や10月頃は、多少ではありますが、売り出し中の物件が増える時期です。
この時期をずらすのも一つの手です。
また、ポータルサイトで新着物件として表示されるというメリットもあります。
3.居住中と空き家では影響あるの?
居住中で売り出している場合、「空き家の方が売れやすいの?」との疑問がある方もいると思います。
結論からになりますが、どちらが良いとは一概には言えません。
どちらとも、メリット・デメリットが存在します。
空き家にするとなれば費用もかかりますから、そこまでして空き家にする必要はないでしょう。
※詳しくは、下記のページを参照ください。
4.賃貸にした方がいいのかどうか。
賃貸にしてみるもの一つの手ではありますが、賃貸経営は何かとリスクがあって大変ですので、安易に考えるのはよくありません。
賃貸にした場合のリスクや、賃貸の市場状況などを調べ上げて、検討する必要があります。
※下記のページも参考にしてみてください。
まとめ
今回は、中古マンションが売れない理由とその対策についてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
最後に重要な点をまとめますと、マンションが売れない理由は、その物件ごとに違ってきますが、下記のようなことがあれば、売れにくくなります。
- 価格が相場よりも高すぎる。
- 不動産会社の売却活動に問題がある。
- そもそも需要が少ない。
- 室内の印象が悪すぎる。
- 同じマンション内で、何件も売り出されている。
- 管理費・修繕積立金・駐車場代が高すぎる。
売れないときの対策として、下記の4つを検討してみてください。
- 不動産会社を変える。
- 室内の印象を良くする。
- 価格を下げる。
- 売り出し時期を見直す。
最も効果があるのは値下げをすることですが、値下げの前に、他に原因がないのか、今一度ご確認ください。
色々教えてくれてありがとう!
また分からないことがあれば、教えてね。