白鳥さん白鳥さん

今度マンションを売却するつもりなんだけど、そのマンションは、一人暮らしの親が室内で病死したマンションなの。

自殺や殺人は事故物件だから告知義務があると思うんだけど、病死や孤独死となると実際どうなのかしら?

売却価格に影響しそうだし、あとあとトラブルにもなりたくないから、あらかじめ知っておきたいわ。

そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!

佐藤さん佐藤さん

こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。

まず前提として、病死や孤独死が告知義務に該当するかどうかは、明確な定義がないため、不動産業者や弁護士でも見解が違ってきます。

裁判所の判例と照らし合わせて判断することになりますが、判例では、その事案の状況などが総合的に考慮されているため、ケースバイケースになっています。

したがって、「明確な答えがない」というのが答えになりますが、それを踏まえて、ここでは一般的な傾向をお話ししていきたいと思います。

1.病死の場合

病死など、事件性のない死の場合は、原則として告知義務がないものとする傾向にあります。

人は必ずいつかは亡くなりますし、病死は「自然死」だからです。

例えば「室内で家族に看取られて亡くなった」などが、これに当てはまります。

参考までに、公益社団法人の全日本不動産協会のサイトに、以下のように書かれています。

自然死や病死など、事件性が無い死に対する裁判所の考え方は、原則的に告知義務を否定する傾向にあります。

(東京地裁平成18年12月6日判決・木造2階建てアパートの一室で自然死があり、半年以上経過した段階で次の賃借人に告知を行わなかった事案で告知義務は無いとした)

ただ、病死でも孤独死の場合は、事故物件・告知義務に該当する可能性がありますので、注意が必要です。

2.孤独死の場合

孤独死も病死であり自然死になりますが、亡くなってから発見されるまでの日数や、遺体の状態による室内への影響など、様々な要因によって判断が変わってきます。

例えば、お年寄りが持病により、マンションの一室で孤独死して、2日後にホームヘルパーが発見したとしましょう。

このようなケースで、遺体が腐乱していなければ、不動産業界の慣習では病死(自然死)とみなされ、告知義務はないものとする傾向にあります。


しかし、孤独死から発見されるまでに多くの日数が経過し、遺体が腐乱して室内に傷みや臭いがある場合は、事故物件・告知義務に該当する可能性があります。

参考までに、公益社団法人の全日本不動産協会のサイトでは、以下のように書かれています。

不慮の事故や自然死(病死を含む)であっても、それも人々の記憶に残るような現場の状況があったか否かで、告知義務の有無を左右すると言えます。

どの程度の状況なら、という基準を定めることは出来ませんが、例えば隣家の火災によって大量の煙を吸い込んだことによる窒息死だとか、ベランダから足を踏み外した転落死など、不慮の事故であってもニュース報道されたり、暫く近隣の話題に上ったりするような状況は勿論、発見まで相当日数が経過したため、遺体が腐乱していたとか、大量の吐血によって汚損の状態が極端にひどかったというものも一定期間の告知義務を肯定される要因となるでしょう

事故物件となり告知義務に該当するとなれば、売却価格に影響する可能性が高くなってしまいます。

たとえリフォームをして綺麗な状態になったとしても、心理的瑕疵があることには変わりありません。

まとめ

佐藤さん佐藤さん

今回は、病死・孤独死の告知義務についてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?

明確な定義がなくケースバイケースのため、不動産業者や弁護士でも意見が分かれますが、原則として病死は該当しない傾向にあり、孤独死は該当する可能性があります。

「死」に対する考え方はデリケートであり、人それぞれ価値観も違います。

病死は告知義務がない傾向だとしても、買主が「病死のことを知っていれば買わなかった」と言えば、裁判へと発展することだってありえます。

裁判となれば時間と費用がかかりますので、避けたいところです。

したがって、プロである不動産業者に事実を告げ、判断してもらうことが望ましいと言えます。

白鳥さん白鳥さん

色々教えてくれてありがとう!

また分からないことがあれば、教えてね。