現在マンションを売り出し中で、購入希望者から購入申し込みが入りそうなの。
価格交渉されるかもしれないけど、少しでも高く売るには、どのように交渉したらいいのかしら?
そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!
こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。
大切な資産であるマンションを売却するからには、売主としては少しでも高く売却したいところですよね。
不動産は高額なので、値引きと言っても数十万円から数百万円など、大きな額になってしまいます。
では、どのように交渉したら、高く売ることができるのか。
今回は、少しでも高く売るための、マンション売却時の価格交渉について、お話させていただきます。
1.「価格交渉は当たり前」との心構えが大切。
まずは、「不動産の売買は、価格交渉がつきもの」との心構えが大事です。
基本的に、購入希望者は価格交渉ができるものと思っており、また、少しでもお得に買いたいと思っています。
したがって、不動産の売買では、価格交渉があることは当たり前なのです。
もちろん、満額で売買されることもありますが、そちらの方が少数です。
このことから、価格交渉があった際に、スムーズに売却できるよう、心構えをしておきましょう。
この心構えがないと、まとまる話でも、まとまりにくくなります。
心構えのない売主にとって、価格交渉されれば良い気分ではありません。
経験上、なかには極度の怒りを感じる方もいらっしゃいます。
そうなると、やはり話がまとまらずに成約に至らないケースが多いです。
まずは、価格交渉に応じる姿勢を持つことが、大事になります。
なるほどね、不動産売買の世界では、価格交渉があることが当たり前なんだね。
このことを知らないでいると、売れるものでも売れなくなってしまうわね。
値引き交渉って、どのくらいの額を交渉されることが多いのかしら?
2.基本的に端数は交渉できると思われている。
基本的には、十万円単位の端数は、価格交渉できるものと思われている方が多いです。
例えば、売り出し価格が2,480万円の場合、80万円が端数になります。
したがって、そもそも売り出す際に、値引き交渉のことを考慮して価格設定をすることが一般的なのです。
端数は、なんだか心理的にも値引き交渉したくなるわね。
だったら、そもそもの価格設定を2,480万円ではなく、2,500万円にしてた方が良かったのかしら?
そうすれば、端数を交渉できなくなるわよね。
不動産の売買では価格交渉がつきものですから、2,500万円で売り出した際は、100万円単位(2,400万円など)で交渉されるでしょう。
また、2,500万円よりも2,480万円の方が、安く感じることができるというメリットがあります。
よくスーパーなどで、たまごが200円ではなく198円などで販売されていますよね?
その理由は、端数を「8」か「9」にすれば、安く感じるからです。
この手法は、不動産の売買でも有効になりますので、売り出し価格は2,480万円にした方が売れやすくなります。
逆に、端数を「0」もしくは「5」にした場合は、安くも高くも感じないという心理が働くそうです。
不動産の売買では価格交渉がつきものだったわね。
値引き交渉をされないことを考えてしまったわ。
3.売主は必ずしも下手に出る必要はない。
一般的な商売では、商品を購入していただくために、売る側が下手にでることが多いですよね。
しかし、不動産で価格交渉があった場合は、必ずしも下手にでる必要はありません。
なぜなら、購入希望者は、いくつもの物件を見た中でその物件が欲しいと思い、購入申込書を記入しています。
つまり、そもそも購入するつもりでいるわけです。
価格交渉をする方は、実際「少しでもお得に買いたい」との思っている方が多く、「価格交渉が無理だと購入することが出来ない」という方は、少ないものです。
購入希望者は、その物件を逃せてしまえば、他に同じ不動産はありません。
これらのことを考えると、売主は必ずしも下でにでる必要はありません。
早急に売却したいときは別として、少しでも高く売るためには、買主と同等の立場で価格交渉に応じて、折り合いを付けましょう。
「その購入希望者を逃すと売れないかもしれない」って思ってしまいそうだけど、購入希望者も同じような気持ちなのかもしれないね。
そう考えると、買主と同等の立場で価格交渉に応じた方が、上手くいきそうだね。
4.一般的な価格交渉を知っておこう!
不動産業界でよくある価格交渉のパターンとしては、例えば、売り出し価格が2,480万円の物件に、2,300万円で購入申し込みがあったとしましょう。
当たり前ですが、それに対して売主が承諾すれば、成約に至ります。
少しでも高く売るには、売主が「間をとって2,390万円でいかがでしょうか?」と返答してみます。
すると、お互いに譲歩し合っていますから、あっさり成約に至るケースが多いです。
これがよくある価格交渉になります。
では、次にもう少し高く売るための交渉術を見ていきましょう。
5.もう少し高く売るための価格交渉術
先ほどの例では、2,480万円の物件に価格交渉があり、2,300万円で購入申込がありました。
そして、売り主から「間をとって2,390万円でいかがでしょうか?」と提案しました。
この「2,390万円でいかがでしょうか?」とこちらから提案すると、当たり前ではありますが、それ以上の価格になることはありません。
そうではなく、購入希望者に「いくらまでなら購入することができますか?」と、価格を提案させるわけです。
例として、下記のように話をしてみます。
「当マンションを気に入っていただきありがとうございます。
ただ、住宅ローンの返済などもあるため、その価格では厳しいところではあります。」
「しかし、せっかくのご縁であり、素敵な方に出会えましたので、ぜひ売却したいと思っています。
できるだけ歩み寄れるようにしたいのですが、いくらまでなら購入することは可能でしょうか?」
このように、少しだけなら値下げに応じれることを遠回しに伝えると、値下げ幅が低くなるケースが多いです。
なるほどね、少しだけなら値下げに応じれることを匂わせて、相手に価格を提案させるわけね。
価格交渉があった際は、その交渉術を使ってみるわ。
6.交渉に応じなくても成約に至りやすいケース。
「不動産の売買は値下げが当たり前」との内容のお話をしてきましたが、交渉に応じなくても成約に至りやすいケースはあります。
主に下記の2つが上げられます。
- そもそも売り出し価格が、相場より低い場合
- 売り出し直後や値下げ直後の場合
では、順番に見ていきましょう。
6-1.そもそも売り出し価格が相場より低い場合
売り急いでいる場合などの理由で、そもそも相場よりも低い価格設定をしている場合は、値引き交渉に応じなくても成約に至りやすいです。
なぜなら、そもそもが安く、お得感が大いにあるからです。
もし、価格交渉に応じずに破談になったとしても、需要さえあれば、他のお客さんで成約に至るまで、時間はかからないでしょう。
6-2.売り出し直後や値下げ直後の場合。
売り出し直後や値下げ直後の場合も、値引き交渉に応じずに成約に至りやすいです。
売り出し直後(例えば2週間以内など)に購入申込みがあった場合は、購入意欲がかなり高いと言えるでしょう。
「そもそもそのマンションを探していた」や「やっと希望の物件が売り出された」などの思わているケースが多いです。
一方、値下げをした場合は、購入希望者としてはすでにお得感があります。
また、「値下げをしたばかりなので・・。」と一言いえば、価格交渉に応じなくても済むケースが多いです。
不動産の売買では価格交渉がつきものだけど、状況に応じて、交渉に応じるか否かを決めるべきね。
すべて交渉に応じていたら、損する可能性があるわね。
7.価格交渉の際の、不動産営業マンのトークの裏側
参考までにですが、価格交渉があった際に、不動産営業マンがよく使うトークをお話しさせていただきます。
売却を依頼していた不動産会社が、直接、購入希望者を見つけて購入申込みがあった場合、つまり両手仲介の場合のお話です。
営業マンは売主と買主の間に入りますから、どちらか片方の味方になるわけにはいきません。
したがって、両方が得したと感じるように交渉すれば、話がまとまりやすいです。
例えば、売り出し価格が2,480万円で、事前に、ある程度の値引き交渉がOKだと分かっていた物件があったとしましょう。
この物件に、2,400万円で購入申込みが入ったとします。
このとき、営業マンは買主へ下記のように話しをします。
「この物件は基本的に、値引き交渉が厳しいです。
その理由は〇〇だからです(何かしらの理由を言います)。
しかし、ダメもとで何とか頑張って値引き交渉をしてみます。」
このように、値引き交渉がOKの物件にもかかわらず、購入希望者には「値引きは難しい」と話しておきます。
すると、購入希望者は「値引きができればラッキーだな」と思うようになります。
そして、売主には下記のように伝えます。
「最初は2,300万円を希望されていましたが、何とか抑えて2,400万円で購入申し込みを頂きました。」
すると、売主は「2,400万円で抑えることができた」と思って、得した気分で成約に至ります。
このようなトークが使われことがありますので、参考までに。
まとめ
今回は、価格交渉についてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
最後に重要なポイントをまとめておきます。
- 「価格交渉は当たり前」との心構えが大切。
- 端数は交渉できると思われている。
- 売主は必ずしも下手にでる必要はない。
- 一般的な価格交渉を知っておく。
- もう少し高く売るための価格交渉を知っておく。
- 売り出し価格が相場よりも低い場合は、交渉に応じなくて済むケースがある。
- 売り出し直後や値下げ勅のの場合も、交渉に応じなくて済むケースがある。
色々教えてくれてありがとう!
また分からないことがあれば、教えてね。