先日、マンションを売却するために、複数の不動産会社に査定を依頼したの。
そして今度、営業マンが査定書を持ってくる予定なんだけど、どのような営業マンを選んだらいいのかしら?
営業マンって口達者なイメージがあるから、なんだか不安だわ。
そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!
こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。
確かに、営業マンは口達者なイメージがありますから、なんだか不安を感じますよね。
不動産の売却を成功させるには、不動産会社選びも大事ですが、営業マン選びも同じくらい大事です。
いくら名の知れた大手不動産会社でも、営業マン次第では結果が全然違ってきます。
「不動産は営業マンを選べ!」とよく言われていますが、特に中古住宅は物件と売主によって違いがありますから、販売戦略も変わってきます。
それに対応できる営業マンでなければ、良い結果をえることが難しくなります。
では、どのような営業マンを選んだらいいのか。
今回は、マンションの売却を成功させるための営業マンの選び方について、お話させていただきます。
話が終わるころには、質の良い営業マンを選ぶことができるでしょう。
1.質の良い営業マンを見極めるポイント
質の良い営業マンを見極めるには、ビジネスマンとして基本的なところから、不動産営業マンとして専門的なところまで、総合的に判断する必要があります。
下記のチェックポイントには当たり前のことも書かれていますが、今一度、確認してみてください。
1-1.ビジネスマンとしての基本は大丈夫?
- 身だしなみは清潔か。(髪型、ヒゲ、スーツ、シャツ、靴、カバンなど)
- 約束したことは守れるか。(時間など)
- 電話やメールなどのレスポンスが早いかどうか。
- メールに誤字・脱字がないか。
- 一方的に話すのではなく、話を聞ける人間なのか。
- 分からないことは正直に「分からない」といって、後日敏速な回答があるか。
- 「何とかします!」など、根拠がない言葉を連発していないか。
上記はビジネスマンとして基本的なところではあり、最低限これらはできてほしいところです。
売却活動をすれば、その営業マンに購入希望者から問い合わせがあります。
買主の立場で考えてみると、基本ができていない営業マンから、何千万円もする不動産を購入するでしょうか?
「本当は買ってもいいけど、買わない」と思われる方もいらっしゃると思います。
最低限のところはできてほしいものです。
1-2.専門家として十分な知識と経験がある?
- 売買の経験が豊富か。
- 宅建士の資格ををもっているか。
- プロとしての見解を伝えているかどうか。
- メリットだけでなく、デメリットを説明しているか。
- 専門用語ではなく、分かりやすく説明しているか。
- 分からないことを丁寧に説明してくれるか。
- 「こんなもんですよ。」で済ませていないか。
新築マンションであれば、モデルルームやパンフレットなども充実しており、さらには、販売業者のアフターサービスなど、体制が整っています。
中古住宅の売買は、物件によって違いがありますし、売主の状況によっても違いがありますから、より十分な知識と経験が必要になってきます。
宅建士の資格がなくても、査定や売却活動などはすることができますが、資格があればその分知識がありますから、あるに越したことはありません。
営業マンの名刺に宅建士の記載がなければ、資格の有無を聞いてみましょう。
1-3.査定結果の説明の際のチェックポイント
- 査定額の根拠があるか。
- 売主の希望に沿って提案してくれているか。
- 高く売るための戦略があるか。
- 売主のことを第一に考えているか。
- 住宅ローンや税金の説明があるか。
査定結果の内容の説明では、その営業マンの実力が問われる部分なので、順番に詳しく見ていきましょう。
1-3-1.査定額の根拠があるか。
査定書の説明のなかで一番重要なのは「なぜ、その査定額になったのか」という根拠です。
居住用の不動産の査定方法は、取引事例比較法が使われることが一般的です。
取引事例比較法とは、その地域で過去に取引された物件をもとに、査定額を割り出す方法です。
最終的には、不動産会社や営業マンの経験から主観が入りますが、主観だけで決められていたのでは、信ぴょう性にかけます。
したがって、取引事例を多く見せてもらい、根拠を説明してもらいましょう。
1-3-2.売主の希望に沿って提案してくれているか。
不動産を売却する際は、売主によって事情・状況がそれぞれ違います。
例えば、「時間がかかってもいいから高く売りたい方」、「安くてもいいから早急に売却したい方」など様々です。
売主の希望に沿って売却プランを提案してくれる営業マンを選びます。
1-3-3.高く売るための戦略があるか。
マンションを少しでも高く売るには、戦略が必要です。
- ターゲット層は誰なのか、
- どうのような売却活動を行うのか。
- はじめはいくらで売り出して、いつの時点で値下げをするのか。
戦略があるとないでは、結果が大きく変わってきます。
「とりあえず売却活動してから考えましょう」という営業マンは、あまりおススメではありません。
1-3-4.売主のことを第一に考えているか。
ほとんどの営業マンにはノルマがあり、給料は歩合制ですから、自分の成績のことは考えています。
なかには、自分の利益のことを第一に考えて、売主の利益のことを二の次に考えている営業マンがいるので、注意が必要です。
例えば、下記のような行動がそれにあたります。
- 他の不動産会社と比べて、査定額が明らかに安い、もしくは高い。
- 専任媒介契約のメリットしか言わない。
- 一般媒介契約のデメリットしか言わない。
- 両手仲介を狙おうとする。
査定額が明らかに安い、もしくは高い場合は、その根拠を必ず聞くようにしてください。
納得のいく説明を聞くことが出来ればいいのですが、早く売りたいがために査定額を安くしたり、売却の依頼を受けるために査定額を高くしている可能性もあります。
査定額が明らかに高い場合は、当然ですが売れにくくなり、「値下げしませんか?」との交渉をしてくるかもしれません。
また、売却の依頼を受けたいがために、専任媒介契約のメリットと、一般媒介契約のデメリットしか言わない営業マンも注意が必要です。
メリットとデメリットを伝えたうえで、売主の状況に合わせて選んでいただくことが、本来の姿です。
それと、両手仲介を狙う営業マンも避けた方が良いです。
売主にとっては機会損失になります。
※両手仲介については、下記の記事を参照ください。
https://mansion-kyokasho.com/archives/4101
1-3-5.住宅ローンや税金の説明があるか。
マンションに住宅ローンの残債があれば、それを完済しなければ売却することができません。
売却代金を充てることはできますが、残債よりも売却価格が低い場合、つまり「残債>売却価格」になった場合は、自己資金から手出しするか、住み替えをするのであれば買い替えローンという方法もあります。
また、売却した際に税金がかかるのかどうかや、確定申告についても説明をしてくれる営業マンであってほしいです。
まとめ
今回は、マンションの売却を成功させるための営業マンの選び方についてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
色々教えてくれてありがとう!
また分からないことがあれば、教えてね。