仲介手数料

資産家資産家

マンションを売却した場合、仲介手数料はいつ払うのかしら?

なるべく手持ちの現金を使いたくないから、売却代金から支払いたいの。

そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!

マンション売却アドバイザーマンション売却アドバイザー

こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。

手持ちの現金を使いたくないのであれば、仲介手数料をいつ払うのか気になるところですよね。

結論からになりますが、一般的には、売買契約のときに50%、決済・引き渡しのときに50%を支払うことが多いです。

ただ、不動産会社によって違いがありますし、また、良心的な不動産会社であれば、支払時期について相談に乗ってくれるケースもあります。

そこで、今回は、仲介手数料の支払い時期について、お話させていただきます。

この話が終わるころには、支払時期について理解することができると思います。

1.媒介契約では、いつ払うことになっているの?

マンション売却アドバイザーマンション売却アドバイザー

不動産会社に売却を依頼する場合は、媒介契約を結ぶことになりますが、媒介契約では、売買契約が成立した時点で、不動産会社は仲介手数料を請求することができるようになっています。

国土交通省の標準媒介契約約款にも、そのことが記載されています。

(報酬の請求)
第7条 乙(不動産会社)の媒介によって目的物件の売買又は交換の契約が成立したときは、乙(不動産会社)は、 甲(売主もしくは買主)に対して、報酬を請求することができます。

仲介手数料は、契約が成功したときに報酬を請求することができることから、いわゆる成功報酬になります。

金額は売買価格によりますが、売買価格が400万円以上の場合は、下記の式にて計算されます。

売買価格×3%+6万円=仲介手数料(税抜き)

例えば、売買価格が1,500万円の場合は、下記のようになります。

1,500万円×3%+6万円=51万円(税抜き)

不動産会社は、上記の51万円(税抜き)を、売買契約が成立した時点で請求することができるわけです。

ただ、実際は分割して支払うケースが多いです。

資産家資産家

媒介契約では、売買契約が成立した時点で、仲介手数料を支払うようになっているんだね。

実際は、どのようにして分割して、いつ払うのかしら?

2.実際は、いつ・どのように支払うの?

マンション売却アドバイザーマンション売却アドバイザー

先ほどもお話ししましたが、実際は売買契約のときに50%、決済・引渡しのときに50%を支払うことが多いです。

なぜなら、国土交通省「売買契約のときにに半金、決済・引渡しの時に残金を受領すること」と、行政指導をしているからです。

では、売主が現金を手出しする必要があるのか、見ていきましょう。

2-1.売買契約のとき

売主は、売買契約のときに、買主から手付金を受け取ることが一般的です。

手付金の額は話し合いによって決まりますが、売買価格の10%とすることが多いです。

例えば、売買価格が1,500万円の場合は、手付金は150万円になるわけですね。

仲介手数料は51万円の50%になりますから、25.5万円(税抜き)になります。

したがって、手付金150万円のなかから支払うことができますので、売主は手出しする必要がありません

ただ、最近では手付金が少ないケースが多くなってきました。

買主が現金を持っていなくて、手付金を10万円とするケースもあります。

この場合、手付金のなかから仲介手数料の50%を支払うことができません。

しかし、事情が事情なので、不動産会社に相談をすれば、決済・引渡しのときに100%支払うことに応じてくれるケースが多いです。

2-2.決済・引き渡しのとき

決済・引渡しのイメージ写真

決済・引き渡しのときは、買主から売却代金を受け取りますので、そのなかから支払うことができます。

ただ、住宅ローンを完済するために、売却代金を全額使わなければならない場合は、手出しが必要になります。

以上が、実際に多い支払方法になります。

では、次に売買契約が解除や白紙になった場合、仲介手数料がかかるのかを見ていきましょう。

主に、手付解除と住宅ローン特約で解除・白紙になることが多いです。

3.【重要】手付解除になった場合はどうなる?

マンション売却アドバイザーマンション売却アドバイザー

手付解除とは、売買契約後に、手付金をもとに契約を解除することをいいます。

買主は、売主に支払った手付金を放棄することによって、契約を解除することができます(手付放棄)。

また、売主は、買主に手付金の2倍の額を支払うことによって、契約を解除することができます(手付け倍返し)。

手付解除はいつまでもできるわけではなく、売買契約書に「売買契約から2週間以内」といった期限が定められることが一般的です。

そして、もし、手付解除になった場合でも、仲介手数料は支払わなければならないという考え方が一般的です。

大阪宅建協会制定の売買契約書には、下記のように書かれています。

売主および買主は、手付解除もしくは、契約違反による解除の規定により、または合意により解除された場合であっても、この契約に関与した媒介業者に対して報酬を支払うものとする。

不動産会社に落ち度がないのであれば、「不動産会社は仲介手数料を全額請求できる」という考え方もあります。

また「解除をした側(売主または買主)は全額の支払いをすべきだが、当事者の目的が達成されていないので、減額の可能性がある。」という考え方もあります。

たとえば、手付金が少ない場合で、仲介手数料の方が多いという場合には、解除された側の利益を損ねてしまう結果となってしまいます。

とにかく、解除前に全員で話し合いをして決めることが必要です。

4.住宅ローン特約で契約が白紙になった場合は?

マンション売却アドバイザーマンション売却アドバイザー

結論からになりますが、住宅ローン特約により、売買契約が白紙になった場合は、仲介手数料はかかりません

住宅ローン特約とは、もし買主が住宅ローンの本審査に落ちた場合は、売買契約を白紙にする特約のことを言います。

買主が住宅ローンを借りる流れは、下記のようになります。


  1. 住宅ローンの仮審査をする。
  2. 仮審査に通れば、売買契約を締結する。
  3. 住宅ローンの本審査をする。
  4. 本審査に通れば、決済・引き渡しをする。

本来、仮審査に通れば、基本的に本審査も通りますが、まれに本審査に落ちることもあります。

本審査に落ちた場合、買主は不動産を購入することができませんので、そういうときのために、あらかじめ住宅ローン特約をいれておきます。

まとめ

マンション売却アドバイザーマンション売却アドバイザー

今回は、仲介手数料の支払い時期についてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?

最後に重要な点をまとめますと、下記のようになります。

  • 仲介手数料は、売買契約のときに50%、決済・引き渡しのときに50%を支払うことが多い。
  • 基本的に売主は、手付金や売却代金から支払うことができるため、手出しの必要がない。
  • もし、事情により手出しが必要な場合は、不動産会社に相談すれば、応じてくれることが多い。
  • 手付解除になった場合は、基本的には仲介手数料を支払う。
  • 住宅ローン特約で契約が白紙になった場合は、仲介手数料は支払わなくていい。

資産家資産家

色々教えてくれてありがとう!

また分からないことがあれば、教えてね。