不動産を売却するために、不動産一括査定サイトの「すまいValue(すまいバリュー)」を利用しようか迷っているの。
公式サイトを見ると、大手不動産会社ばかりだから、とりあえずは安心できそうなんだけど、口コミ・評判はどうなのかしら?
そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!
こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。
たしかに、すまいValueの公式サイトを見ると、大手不動産会社ばかりだから、ひとまずは安心ですよね。
実際のところ、すまいValueは優良なサービスです。
最近では不動産一括査定サイトが多くなり、知っているだけでも35社以上はありますが、そのなかでも、すまいValueは優良です。
なぜなら、下記の3つのメリットがあるからです。
- 業界トップ3の大手不動産会社に一括査定ができる。
- 大手不動産会社なので、安心感がある。
- 大手不動産会社は、販売力・集客力が高い。
正直な話、どの不動産一括査定サイトも「仕組み」は同じですが、上記の強みをふまえて、すまいValueは優良だと判断しています。
そもそもですが、不動産一括査定サービス自体が、便利なサービスです。
利用することで下記のメリットが得られます。
- 不動産会社を探す手間が省ける。
- 複数の不動産会社に一括査定ができる。
- 査定額を比較できる。
- 不動産会社・営業マンを比較できる。
- 不動産会社どうしが競合するため、より良いサービスを受けることができる。
これらのメリットにより、不動産を高く売却できる可能性が上がるわけですね。
ただ、すまいValueにはデメリットや注意点もありますので、きちんと理解したうえで利用するべきかどうかを、判断するといいでしょう。
そこで、今回はすまいValueについて、深堀してお話させていただきます。
私は、すまいValueに属している大手不動産会社に勤めた経験がありますので、より踏み込んだ話ができると思います。
この話が終わるころには、すまいValueのメリット・デメリット・注意点などを理解し、自分に適しているかどうかを判断することができるでしょう。
それでは、まいります!
1.すまいValueの大きな特徴
すまいValueは、下記の大手不動産会社「6社」が共同で運営している、不動産一括査定サービスです。
下記の6社に一括で査定を依頼することができます。
- 三井のリハウス
- 住友不動産販売
- 東急リバブル
- 野村の仲介+
- 小田急不動産
- 三菱地所ハウスネット
他社の不動産一括査定サービスでは、不動産会社の参加数が「1,000社前後」のところが多くなっているなか、すまいValueでは「6社のみ」というのが大きな特徴になります。
「6社のみだと少ない!」と思われるかもしれませんが、店舗数を合計すると「875店舗」になりますから、幅広い地域に対応しています。
参考までに、下記の表は、不動産流通推進センターの「2019不動産業統計集」から、6社の店舗数(2018年3月)をまとめたものです。
※「三井のリハウス」は三井不動産リアルティと表記し、「野村の仲介+」は個別のデータがないため、以下、野村不動産グループのものを掲載しています。
不動産会社名 | 店舗数(2018年3月) |
---|---|
三井不動産リアルティ | 281 |
住友不動産販売 | 266 |
東急リバブル | 174 |
野村不動産ソリューションズ | 83 |
三菱地所ハウスネット | 19 |
小田急不動産 | 20 |
合計 | 843 |
三井不動産リアルティと住友不動産販売、東急リバブルは、店舗数がズバ抜けて多いです。
また、この6社の取引実績も、かなりのものです。
下記の表は、不動産流通推進センターの「2019不動産業統計集」から、すまいValueの6社の取扱高(2018年3月)をまとめたものです。
不動産会社名 | 売上業界順位 | 取扱高(百万円) |
---|---|---|
三井不動産リアルティ | 1位 | 1,568,074 |
東急リバブル | 2位 | 1,315,594 |
住友不動産販売 | 3位 | 1,257,507 |
野村不動産ソリューションズ | 4位 | 800,739 |
三菱地所ハウスネット | -位 | 70,425 |
小田急不動産 | -位 | 48,128 |
合計 | – | 5,060,467 |
資料には、大手不動産会社「27社」の取扱高が掲載されていますが、計算してみると、すまいValueの6社の合計だけで、全体の50%以上を占めていることに驚かされます。
すまいValueの公式サイトには「不動産業界をリードする6社」との言葉がありますが、過言ではない言葉だと思います。
では、そんな「すまいValue」のメリット・デメリットを見ていきましょう。
2.すまいValueのメリット
すまいValueのメリットは、下記の3つがあります。
- 業界トップ3の大手不動産会社に一括査定ができる。
- 大手不動産会社なので、安心感がある。
- 大手不動産会社は、販売力・集客力が高い。
では、順番に詳しく見ていきましょう。
2-1.業界トップ3の大手不動産会社に一括査定ができる。
すまいValueの最大のメリットは、取扱高(2018年3月)が業界1位の三井のリハウス、2位の東急リバブル、3位の住友不動産販売に一括査定ができるところです。
業界トップの3社は、大手不動産会社のなかでも取扱高、仲介件数などがズバ抜けて多いので、査定を依頼しときたいところです。
また、業界トップの3社は、他の不動産一括査定サービスに参加していないことが多いです。
下記の表は、主要な不動産一括査定サービスに、すまいValueの6社が参加しているかを表にしたものです。
不動産会社名 | すまいValue | HOME4U | RE-Guide | イエイ | イエウール |
---|---|---|---|---|---|
三井のリハウス | 〇 | × | × | × | × |
住友不動産販売 | 〇 | × | × | × | × |
東急リバブル | 〇 | 〇 | × | × | × |
野村の仲介+ | 〇 | 〇 | × | × | × |
三菱地所ハウスネット | 〇 | × | × | × | × |
小田急不動産 | 〇 | 〇 | × | × | × |
東急リバブルは「HOME4U」にも参加していますが、三井のリハウス・住友不動産販売は上記の不動産一括査定には参加していません。
したがって、すまいValueを利用したい理由は、ここにあるわけですね。
では次に、大手不動産会社ならではのメリットを見ていきましょう。
2-2.大手不動産会社なので、安心感がある。
すまいValueは、大手不動産会社のみなので、やはり安心感があります。
売主としても安心感があると思いますが、買主としても安心感があります。
買主は、不動産という高額な商品を買うわけですから、売主と同様、かなり慎重になっています。
知らない不動産会社よりも、大手不動産会社の方が、安心して購入しやすくなります。
2-3.大手不動産会社は、販売力・集客力が高い。
大手不動産会社は、販売力・集客力が高いです。
まず、資金力が豊富ですから、店舗は目立つところ(駅近くなど)に構えることが多く、また、広告費もどんどん使う傾向にあります。
その集客力の高さから、すでに、購入希望者の顧客リストが豊富にあったりもします。
さらには、ブランド力もあることから、買主も安心して購入しやすくなるので、早期売却へとつながりやすくなります。
以上、メリットばかりを語ってきましたが、次は、デメリットを見ていきましょう。
3.すまいValueのデメリット
すまいValueのデメリットは、下記の2つがあります。
- 大手不動産会社社にしか査定を依頼できない。
- 店舗がない地域は対応していない。
では、順番に詳しく見ていきましょう。
3-1.大手不動産会社にしか査定を依頼できない。
まず一つ目に挙げられるのが、大手不動産会社にしか査定を依頼できないところです。
地元の不動産会社は、地元の不動産会社なりの良さがあります。
できれば、大手と地元どちらとも査定を依頼して、比較したいところです。
もし、地元の不動産会社にも依頼したい場合は、すまいValueと並行して、他の不動産一括査定サービスも併用することを検討してみましょう。
3-2.店舗がない地域は対応していない。
すまいValueは、大手不動産会社6社の店舗がない地域では、査定に対応していません。
店舗がある地域は、都会の方が多いです。
参考までに、下記の表は、店舗がある地域をまとめたものです。
不動産会社名 | 地域 |
---|---|
三井のリハウス | 首都圏、関西、札幌、東北、中部、中国、九州 |
住友不動産販売 | 首都圏、関西、北海道、宮城、東海、中国、福岡 |
東急リバブル | 首都圏、関西圏、札幌、仙台、名古屋、福岡 |
野村の仲介+ | 東京23区、東京市部、神奈川、埼玉、千葉、関西 |
三菱地所ハウスネット | 首都圏、中京圏、関西圏、広島エリア |
小田急不動産 | 東京、神奈川、仙台 |
対応しているかどうかを確認するには、公式サイトから物件情報や個人情報を入力していけば、最後に下記のような画面がでます。
上記の画面に表示された不動産会社に、査定を依頼することができます。
もし対応していない場合は、他の不動産一括査定サービスを利用することを検討してみましょう。
では、次に大手不動産会社の注意点をお話ししていきます。
4.大手不動産会社の注意点
大手不動産会社の注意点は、下記の2つがあります。
- 両手仲介が多い傾向にある。
- 仲介手数料を値引きしない傾向にある。
では、順番に詳しく見ていきましょう。
4-1.両手仲介が多い傾向にある。
大手不動産会社は、両手仲介が多い傾向にあります。
両手仲介とは、売主から売却の依頼を受けた不動産会社が、自社で買主を見つけて、売買を成立させることを言います。
この場合、不動産会社は、売主と買主の「両方」から仲介手数料を受け取ることができます。
もし、自社ではなく、他社が買主を見つけて売買契約が成立した場合は、片手仲介と言います。
この場合、仲介手数料は、売主担当の不動産会社は売主から、買主担当の不動産会社は買主から受け取ることができます。
大手不動産会社は両手仲介が多い裏付けとして、下記の表は不動産流通推進センターの「2019不動産業統計集」から、6社の取扱高、手数料収入(2018年3月)をまとめたものです。
そして、「手数料収入÷取扱高」で計算し、料率を出しています。
不動産会社名 | 取扱高(百万円) | 手数料収入(百万円) | 料率 |
---|---|---|---|
三井不動産リアルティ | 1,568,074 | 80,035 | 5.1% |
住友不動産販売 | 1,257,507 | 66,310 | 5.2% |
東急リバブル | 1,315,594 | 54,897 | 4.1% |
野村不動産ソリューションズ | 800,739 | 31,637 | 3.9% |
三菱地所ハウスネット | 70,425 | 2,729 | 3.8% |
小田急不動産 | 48,128 | 2,141 | 4.4% |
不動産売買における仲介手数料の額は、売却価格が400万円以上の物件であれば、売却価格の3%+6万円が上限になります。
それなのに、上記の表を見ると、料率が3%を超えています。
これは、両手仲介が多いことを意味しています。
4-1-1.不動産会社としては両手仲介が好ましい
不動産会社としては、片手仲介よりも両手仲介の方が、好ましいです。
両手仲介は、1件の仲介で、売主と買主の両方から仲介手数料を受け取ることができるため、不動産会社にとっては効率のいい仕事になります。
不動産の仲介手数料は「売却価格×3%+6万円」で計算されますから、例えば、売却価格が3,000万円の場合は、下記のようになります。
3,000万円+3%+6万円=96万円(税抜き)
片手仲介の場合は「96万円」になりますが、両手仲介の場合は2倍の「192万円」になります。
売り上げが倍になるわけですね。
そのため、不動産会社は両手仲介を成立させようとして、売主に対してマイナスになるような行動でも、行うケースがあるのです。(もちろん、不動産会社にもよります。)
4-1-2.両手仲介の3つの問題点
両手仲介は、1社の不動産会社が仲介しますので、スピーディーに対応してくれるメリットはありますが、両手仲介ならではの問題点もあります。
不動産会社が両手仲介を目指すとなれば、下記の行動を起こしかねません。
- 他の不動産会社に物件情報を隠そうとする。
- 早く売るために、価格を下げようとする。
- 他社よりも自社の購入申込みを優先させる。
他の不動産会社に物件情報を隠そうとする。
両手仲介を目指すとなると、自社で買主を見つけたいため、他社に物件情報を隠そうとします。
この行為を、物件情報を囲い込むことから「囲い込み」と呼ばれています。
売主にとって機会損失となる、とんでもない行為になりますが、残何ながら、不動産業界ではよくある話ではあります。
早く売るために、価格を下げようとする。
両手仲介を成立させるには、他社よりも早く、自社で売買契約を成立させなければなりません。
そこで、売主に値下げ交渉をして、早く売ってしまおうとするケースがあります。
購入希望者から値下げ交渉があった場合、売主を説得しようとします。
他社よりも自社の購入申込みを優先させる。
購入申し込みが、自社と他社で同時にあった場合、自社を優先させるケースがあります。
他社の購入価格の方が高かったとしてもです。
売主としては、高く売るチャンスを逃すことになります。
4-1-3.そもそも売主・買主両方の味方になるのは難しい。
そもそも、売主と買主の両方の味方になることは難しい話ではあります。
なぜなら、交渉ごとがあるからです。
売主の味方になった場合は、少しでも高く売るために、買主に交渉するべきです。
逆に、買主の味方になった場合は、少しでも安く買うために、売主に交渉するべきです。
売主と買主では利益が相反していますから、両方の味方になることは難しい話なのです。
ちなみに、契約社会であるアメリカでは、両手仲介が禁止されています。
なぜなら、売主が両手仲介を許さないからだそうです。
以上が両手仲介の問題点になります。
両手仲介は大手不動産会社に限った話ではない。
両手仲介の問題点について語ってきましたが、大手不動産会社に限った話ではなく、不動産業界全体にあることです。
あくまでも大手不動産会社に多い傾向があるだけで、中小の不動産会社でもよくある話です。
4-2.仲介手数料の値引きが利かない。
大手不動産会社の方が、仲介手数料の値引きができない傾向にあります。
実際、私は大手不動産会社に勤めていた経験がありますが、値引きは一切受け付けない方針で、社員の自宅を売買したとしても、仲介手数料の値引きは一切ありませんでした。
たまに、お客様から仲介手数料の値引き交渉を受けることがありましたが、会社が受け付けないので、検討の余地はなく断るしかなかったです。
仲介手数料の額は、売却価格が400万円以上の物件であれば、「売却価格×3%+6万円+消費税」になります。
大手不動産会社はこの上限額を、請求するところが多いです。
5.すまいValueの生の口コミ・評判はいかに?
すまいValueを利用した方の口コミ・評判をインターネットで調べてみました。
調べて分かったことですが、インターネット上の口コミ・評判は、宅建士の目から見て、ほとんど真実味がありません。
情報元が不明なサイトの情報を、うのみにするのは、危険だと言えるでしょう。
そんななか、「クチコミランキング」というサイトは運営元がしっかりしていたので、口コミ・評判をご紹介させていただきます。
これまでに2度ほど不動産を売却し、運もあり数千万円単位で利益を上げることができたが、その際に使ったのがすまいValue。
とりあえず面倒でも複数の大手から見積もりを取ろうと思ったのだっが、それがここだけで完結した。
特に最大手の三井のリハウスが入っているということで、不動産査定するなら外せないサービスになっていると思う。
またほかの人が口コミで書いているが、販売力という面では野村も強い。
そういう意味ではこの業界での勝ち組が組んでいるという事で、安心感もある。(38才・男・投資家)
無料で利用できる不動産査定サービスから大手の不動産会社がいくつか離脱し、作ったのがすまいValue。
最大手の三井のリハウスや野村の仲介は基本的に他の一括査定にないので、ここを使う他ありません。
地場で活動している小さな不動産業者ではなく、本当に大手6社しか参加していない不動産査定なので、大手に依頼したいという人にはここがベストだと思う。
実際に査定を行い、不動産売却サービスを利用した人の評判を見てもここに参加している大手6社に集約されている感があるので、個人的にはすまいValueだけの利用でも問題ないと思う。(40才・男・タワマン所有者)
クチコミランキングのサイトでは、他の不動産一括査定サービスの口コミ・評判はネガティブなものが含まれていますが、すまいValueに関しては、ポジティブな口コミ・評判しかありませんでした。
まとめ
今回は、すまいValueの口コミ・評判についてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
すまいValueは、他の一括査定と比較しても、優良なサービスです。
業界トップの三井のリハウス・住友不動産販売・東急リバブルに一括査定ができるところが大きな強みです。
色々教えてくれてありがとう!
また分からないことがあれば、教えてね。