young asian woman in the kitchen
白鳥さん白鳥さん

今度マンションを売却するつもりなんだけど、媒介契約はどれを選んだらいいのかしら?一般媒介?それとも専任媒介?

不動産屋さんは専任媒介をオススメするけど、専任媒介がいいのかしら?

そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!

佐藤さん佐藤さん

こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。

媒介契約には、それぞれメリット・デメリットがあり、人によって様々な見解もありますから、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。

突然ですが、もし、不動産の営業マンが「自宅」を売却するとしたら、どの媒介契約を選ぶと思いますか?

以前、ベテラン営業マンたちと話し合ったことがありますが、みんな口を揃えて「一般媒介を選ぶ」と言いました。

普段は立場上、会社の利益のために専任媒介をすすめていますが、自宅を売却するとなると、一般媒介を選ぶ方が多かったのです。

その理由は、複数の不動産会社がいっせいに売却活動をするため、物件情報が広く知れ渡り、好条件で早く売れやすいからです。

また、不動産業界の悪しき慣習である「囲い込み」がされないという理由もあります(囲い込みについては後述します)。


しかし、だからと言って、必ずしも一般媒介がベストではありません。

媒介契約にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どれが適しているかは人それぞれです。

簡単にまとめると、下記のように分類することができます。

一般媒介が向いている方
複数の不動産会社に連絡を取り合える方
専任媒介が向いている方
複数の不動産会社に連絡を取り合いたくない方
本当に信頼できる不動産会社・営業マンが見つかった方

まず、専属専任媒介はほとんど選ばれることがないので(後ほど説明します)、一般媒介か専任媒介かを比較検討すれば十分です。

そこで、今回は、不動産営業マンが一般媒介を選ぶ理由や、媒介契約の選び方について、詳しくお話させていただきます。

この話が終わるころには、媒介契約について理解し、どれが自分に適しているか判断しやすくなると思います。

それでは、まいります!

1.媒介契約の種類と特徴

佐藤さん佐藤さん

まずは、媒介契約の種類と特徴を見ていきましょう。
媒介契約には、下記の3種類があります。

  1. 一般媒介
  2. 専任媒介
  3. 専属専任媒介

売主にとって、縛りが最もゆるいのが一般媒介で、最もきついのが専属専任媒介になります。

一般媒介<専任媒介<専属専任媒介の順に、縛りがきつくなります。

一般媒介 専任媒介 専属専任媒介
他社への依頼 × ×
自己発見取引(※1) ×
契約期間 制限なし 3ヶ月以内 3ヶ月以内
売却活動の報告義務 なし 2週間に1回以上 1週間に1回以上
指定流通機構への登録義務(※2) なし あり あり
  • ※1 自己発見取引とは、売主が自ら買主を見つけて、不動産会社を通さずに直接売ることです。家族や知人に売却するなどが、これに当てはまります。
  • ※2 指定流通機構とは、会員である不動産会社が閲覧することのできる情報ネットワークのことで、別名をレインズと呼ばれています。物件情報を登録することにより、他の不動産業者も紹介ができるようになるため、買主を早く見つけやすくなります。

まずは、専属専任媒介がほとんど選ばれない理由から、お話ししていきます。

1-1.専属専任媒介がほとんど選ばれない理由

専属専任媒介がほとんど選ばれない理由は、不動産会社としては専任媒介が一番望ましいため、専属専任媒介をオススメしないからです。

専任媒介と専属専任媒介の主な違いは、下記の2つです。

専任媒介 専属専任媒介
売却活動の報告義務 2週間に1回以上 1週間に1回以上
自己発見取引 ×

どちらとも、売却活動の経過状況を、売主に報告する義務があります。

不動産会社としては、専任媒介の方が「2週間に1回以上」なので、業務が楽になります。


また、自己発見取引とは、売主が自分で買主を見つけて、不動産会社を通さずに(仲介手数料を支払わずに)売却することをいいます。

例えば、「家族が買いたいと言ってきたから、不動産会社を通さずに売却した。」といったケースが自己発見取引であり、この場合、仲介手数料は発生しません。

不動産会社としては、専属専任媒介の方が仲介手数料を得ることができるため、本来であれば都合がいいのですが、しかし、売主が自分で買主を見つけることは、ほとんどありません。

したがって、不動産会社としては専任媒介で十分なのです。


売主としても、報告義務は2週間に1回以上あれば十分であり、自己発見取引ができるに越したことはありません。

以上が、専属専任媒介がほとんど選ばれない理由になります。

では、次に不動産会社が専任媒介を望む理由について、お話ししていきます。

1-2.不動産会社が専任媒介を望む理由

不動産会社が専任媒介を望む理由は、仲介手数料を得ることができる可能性が高いからです。

1-2-1.一般媒介の仲介手数料の仕組み

一般媒介は、複数の不動産会社に依頼することができる契約です。

そして、成約した不動産会社のみが、仲介手数料を得ることができます。

例えば、一般媒介でA社とB社に依頼した場合、下記のようになります。

売主 買主
A社が買主を見つけた場合 A社に支払う A社に支払う
B社が買主を見つけた場合 B社に支払う B社に支払う

つまり、早く買主を見つけた不動産会社が、仲介手数料を得ることができます。

いわゆる「早い者勝ち」になります。

1-2-2.専任媒介の仲介手数料の仕組み

一方、専任媒介は、1社の不動産会社のみに依頼することができる契約です。

そして、専任媒介で依頼を受けた不動産会社は、必ず仲介手数料を得ることができます。

例えば、専任媒介でA社に依頼した場合、下記のようになります。

売主 買主
A社が買主を見つけた場合 A社に支払う A社に支払う
B社が買主を見つけた場合 A社に支払う B社に支払う

つまり、A社は売主の担当となり、売却できれば必ず仲介手数料を得ることができます。

したがって、不動産会社は専任媒介を望むわけです。

もし、不動産会社が一般媒介をすすめてくる場合は、その物件が売れにくいなどの何かしらの理由があると思っていいでしょう。

では、次に売主の立場に立って、媒介契約のメリット・デメリットを見ていきます。

2.一般媒介と専任媒介のメリット・デメリット

一般媒介と専任媒介の主なメリット・デメリットは、下記のとおりです。

2-1.一般媒介

一般媒介のメリット
複数の不動産会社に依頼できる。
また、いっせいに営業活動を行うため、物件情報が広く知れ渡る。
不動産会社同士が競い合って売却活動をするため、早期売却の可能性が高まる。
不動産業界の悪しき慣習である「囲い込み」をされない。(後ほど説明)
いつでも解約ができる。(書面でなくても電話でできる)
一般媒介のデメリット
複数の不動産会社と連絡を取り合う「わずらわしさ」がある。
なかには広告費をかけたがらない不動産会社がいる。
(他社が成約した場合、仲介手数料を得ることができないため。)
報告義務がないため、売却活動の状況が分かりづらい。
また、売れない場合は放置されることがある。
指定流通機構(レインズ)への登録義務がなく、登録をするかしないかは不動産会社次第。
登録をすれば他社にも物件情報が知れ渡る。

2-2.専任媒介

専任媒介のメリット
1社の不動産会社が窓口になるため、連絡のやり取りが一般媒介よりも楽。
不動産会社が広告費をかけやすい。(売却できれば仲介手数料を得ることができるため。)
報告義務(2週間に一回以上)があり、売却活動の状況が分かりやすい。
また、売れなくても放置されにくい。
指定流通機構(レインズ)へ7日以内に登録され、他社にも物件情報が知れ渡る。
専任媒介のデメリット
1社の不動産会社しか依頼できないため、不動産会社選びを失敗してしまうと致命的。
囲い込みをされる可能性がある。
不動産会社は自社の顧客を優先したいため、他社の顧客の方が条件が良かったとしても後回しにすることがある。(売主には内緒で)
契約期間中に解約する場合、それまでにかかった広告費用を請求される可能性がある。

以上が、一般媒介と専任媒介の主なメリット・デメリットです。

メリット・デメリットだけでは、どっちが適しているのか判断がつきにくいと思います。

そこで、なぜ不動産営業マンが自宅を売却する場合に「一般媒介」を選ぶのかを、詳しくお話ししたいと思います。

3.不動産営業マンが自宅を売却する場合に「一般媒介」を選ぶ理由。

不動案営業マンが一般媒介を選ぶ理由は、単純に好条件で早く売れやすいからです。

なぜなら、一般媒介における下記の3つのメリットが大きいからです。

  1. 複数社が営業活動を行うため、物件情報が広く知れ渡る。
  2. 不動産会社同士が競い合って売却活動をする。
  3. 不動産業界の悪しき慣習である「囲い込み」をされない。

では、順番に詳しく説明していきます。

3-1.複数社が営業活動を行うため、物件情報が広く知れ渡る。

一般媒介では、複数社が売却活動を行うため、露出が増えて、物件情報が広く知れ渡ります。

例えば、主に下記のような売却活動を、それぞれの不動産会社が行います。


  • 自社のホームページへの掲載
  • SUUMOやHOME’Sなどのポータルサイトへの掲載
  • 折り込みチラシ
  • ポスティングチラシ

上記の売却活動を、専任媒介のように1社が行うのではなく、一般媒介で複数社が行えば、当然露出が増えて情報が広まることが、想像つくと思います。

不動産会社のなかには、他社に先越されると仲介手数料を得ることができないため、広告費をかけたがらない業者がいますが、キチンとかけてくれる業者も多いです。

また、どの不動産会社もすでに購入希望者リストがありますから、それぞれいち早く物件情報が届きます。

3-2.不動産会社同士が競い合って売却活動をする。

一般媒介は、不動産会社にとっては早い者勝ちです。
買主を早くみつけた不動産会社が、仲介手数料を得ることができます。

そのため、不動産会社同士が競い合いますから、その分、好条件で早く売れやすくなります。

3-3.不動産業界の悪しき慣習である「囲い込み」をされない。

囲い込みとは、専任媒介で依頼を受けた不動産会社が、他社に紹介させないようにする、売主にとってみれば、とんでもない行為のことを言います。

本来であれば、不動産業界では、不動産会社同士で物件を紹介しあえる仕組みになっています。

他社から「紹介していいですか?」との問い合わせがあれば、特別な理由がない限り「紹介していいですよ!」と答えなければなりません。

しかし、自社で買主を見つけて、売主と買主の両方から仲介手数料を得たいがために、「商談中なのでダメです」などの嘘をついて、紹介させないようにします。

この行為を、自社で囲い込んで紹介させないことから、囲い込みと言います。

囲い込みは、売主にとって機会損失でしかない、不動産会社の悪しき行為になります。

特に売上重視の大手不動産会社に多い傾向にあります。

一般媒介では、そもそも複数社に依頼できるため、囲い込んだとしても意味がありません。


以上が、不動産営業マンが一般媒介を選ぶ主な理由になります。

ちなみに、Yahoo!知恵袋にも、不動産業者が一般媒介を推奨している書き込みがありましたので、簡単にまとめてご紹介させていただきます。

一般媒介と専任媒介では、どちらが売れやすいなどはあるのでしょうか。
不動産業者です。

全然一般の方が高値で売れる場合が多いですよ。

(中略)

ぶっちゃけ一般でも専任でも、営業活動には差はありません。

では、次に一般媒介で依頼する際のポイントについて、お話ていきます。

4.一般媒介で依頼する際のポイント

一般媒介で依頼する際のポイントは、「大手不動産会社」と「地元の中小不動産会社」の両方に依頼することです。

大手は資金力があるため、広告費をどんどん使う傾向にあり、また、店舗は駅前などの目立つところに構えるなど、集客力があります。

その集客力から、すでに購入希望者の顧客情報をいっぱい持っています。

また、大手不動産会社というネームバリューがあるだけで、購入希望者としては安心感がありますから、その分、売れやすくなります。

ただ、売れそうな物件は積極的に売却活動を行いますが、売れなさそうな物件は放置する傾向にあります。

なぜなら、売り物件を多く抱えていますし、営業マンには厳しいノルマがありますから、売れそうな物件を優先して売却活動するからです。


一方、地元の中小不動産会社は、そもそも売り物件を多く抱えていないため、売れなさそうな物件でも頑張って売却活動してくれる傾向にあります。

「大手不動産会社」と「地元の中小不動産会社」の両方とも、それぞれ良さがありますから、両方に依頼することがポイントです。

不動産一括査定サービスの「HOME4U」や「イエイ」などを利用すれば、簡単に大手と中小に一括で査定を依頼することができます。

なお、依頼をする不動産会社の数は、3社から4社程度がちょうどいいと思います。

あまりにも多すぎると、連絡のやり取りが大変になり、頭がこんがらがってしまいます。

まとめ

佐藤さん佐藤さん

今回、媒介契約の選び方についてお話しさせていただきましたが、いかがだったでしょうか?

最後に再度申し上げますが、不動産営業マンが自宅を売却する場合、一般媒介を選ぶ傾向にあります。

なぜなら、単純に好条件で早く売れやすいからです。

しかし、媒介契約にはメリット・デメリットがあり、どれが適しているかは人それぞれです。

話をシンプルにまとめますと、下記のように分類されます。

一般媒介が向いている方
複数の不動産会社に連絡を取り合える方
専任媒介が向いている方
複数の不動産会社に連絡を取り合いたくない方
本当に信頼できる不動産会社・営業マンが見つかった方

不動産を早く高く売るために、複数の不動産会社に連絡を取り合える方は、一般媒介が向いています。

仕事やプライベートが忙しいなど、複数の不動産会社と連絡を取り合えない方、もしくは、本当に信頼できる不動産会社・営業マンが見つかった方は、専任媒介が向いています。

白鳥さん白鳥さん

色々教えてくれてありがとう!

また分からないことがあれば、教えてね。