今度、マンションを買主に引き渡すんだけど、引渡し前に掃除やハウスクリーニングをするべきなのかしら?
買主や不動産会社からは何も言われていないし、どうするべきなのか悩んでいるの。
そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!
こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。
結論からになりますが、一般的な売買契約では、売主は引渡し前に掃除やハウスクリーニングをする義務がありません。
現状のまま引渡しをすることが原則であり、掃除は常識の範囲内ですることが望ましいすがたです。
ただ例外として、滅多にはないと思いますが、売主がハウスクリーニングをすることを条件に売買契約を交わしている場合は、ハウスクリーニングをする必要があります。
そこで、今回は、引渡し前の掃除やハウスクリーニングについて、詳しくお話させていただきます。
この話が終わるころには、どうするべきなのか判断ができ、悩みがスッキリすると思います。
それではまいります!
1.掃除は常識の範囲内でOK
普通の売買契約では、現状のまま引渡しをすることが原則であり、引渡し前に掃除やハウスクリーニングをする義務がありません。
するかどうかは、あくまでも売主の任意になります。
したがって、自分のできる範囲内で、かつ、常識の範囲内で掃除をすれば、それでOKです。
実際に、ほとんどの方がご自身で掃除をして引き渡しをされていたました。
掃除をすることによって、買主は気持ちよく引渡しを完了することができます。
売主としても、今までお世話になったマンションを綺麗にして引き渡すことは、気持ちがいいものですよね。
1-1.汚れがひどいけど大丈夫なの?
たとえ汚れがひどくても、現状のまま引き渡すことが原則のため、特に問題はありません。
買主は、室内の状態をみたうえで売買契約を交していると思いますので、汚れがあることは知っているはずです。
もし、居住中の状態しかみていない場合でも、現状のまま引き渡すことには変わりありません。
売買契約の後に売主が汚したなどの理由がなければ、基本的に現状渡しです。
1-2.ハウスクリーニングをしなければ非常識じゃないの?
私の感覚にはなりますが、ハウスクリーニングをしなければ非常識ということはありません。
しかし、掃除をしなければ非常識と感じる方は多いかもしれません。
いずれにしろ、引き渡し後に、買主が自らの負担にてハウスクリーニングをするケースが多いです。
1-3.私の実家を売却したときの話
私の実家を売却したときも、自分達ができる範囲で掃除をしただけです。
ハウスクリーニングはしていません。
居住中に買主が見学してから売買契約を締結し、それから引っ越しをしたのですが、荷物がなくなると意外と汚れていることにビックリしました。
私は25年以上もそこで生活をしてきたので、「ありがとう!」と感謝の気持ちを込めて掃除をしてから、引渡しをしました。
2.ハウスクリーニングが必要なケース
「売主がハウスクリーニングをする」ことを条件に、売買契約を交わしている場合は、ハウスクリーニングが必要になります。
ただ、そもそも不動産会社は、このような条件で売買契約をすることを避けます。
なぜなら、あとあとトラブルになる可能性があるからです。
売買契約後にハウスクリーニングをして、売主が「キレイになった!」と思っても、買主は「全然キレイになってない!」と思うかもしれません。
そうなれば、トラブルに発展します。
したがって、売買契約には条件として入れずに、その分、売却価格からハウスクリーニング代を値引きするのが一般的です。
そして、引き渡し後に、買主の費用と責任にて、ハウスクリーニングをしてもらいます。
そうすれば、トラブルなく売買を終えることができます。
3.ハウスクリーニング費用の相場
ハウスクリーニング費用の相場は、家具や荷物の有無によって作業量が変わるため、居住中か空室かによって費用が変わります。
居住中 | 空室 | |
---|---|---|
1R/1K | 3~4.5万円 | 2~3.8万円 |
1~2LDK | 4~7.5万円 | 2.7~7万円 |
3~4LDK | 8~10.5万円 | 5.3~8.5万円 |
5LDK以上 | 10万円~ | 6.5万円~ |
場所 | 相場 |
---|---|
シンク周辺 | 16,200円~ |
レンジフード・換気扇 | 16,000円~ |
風呂場 | 16,200円~ |
トイレ | 10,200円~ |
洗面台 | 10,300円~ |
4.ハウスクリーニング業者の探し方
もし、ハウスクリーニングを依頼する場合は、不動産会社から紹介してもらった業者がいいと思います。
賃貸管理も業務としている不動産会社であれば、賃貸の入居者が退去するたびにハウスクリーニングを業者に依頼しています。
信頼のおける業者を知っているはずです。
また、何かトラブルがあった場合に、不動産会社が一緒になって対応してくれると思います。
たとえば、業者があやまって室内をキズつけたり設備を故障させたりした場合、もちろん修復費用は業者負担になりますが、売買契約のときと状況が変わるため、買主にそのことを伝えなければならなかったりと、何かと面倒なことが増えます。
不動産会社が紹介した業者であれば、不動産会社は責任を感じるでしょうから、一緒になって対応してくれるでしょう。
ただ、ハウスクリーニング代には不動産会社のリベートがのっかり、割高になる可能性があるため、注意が必要です。
まとめ
今回は、引渡し前の掃除やハウスクリーニングについてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
一般的な売買契約では、売主は引渡し前に掃除やハウスクリーニングをする義務がありません。
現状のまま引渡しをすることが原則であり、掃除は常識の範囲内ですることが望ましいすがたです。
ただ例外として、滅多にはないと思いますが、売主がハウスクリーニングをすることを条件に売買契約を交わしている場合は、する必要があります。
色々教えてくれてありがとう!
また分からないことがあれば、教えてね。