不動産を売却するために、ホームマスターズの不動産一括査定サービスを利用しようか迷っているの。
ホームマスターズは大手不動産会社のみだから安心できそうなんだけど、実際のところ評判・口コミはどうなのかしら?
そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!
こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。
たしかに、ホームマスターズは大手不動産会社のみに一括査定ができる仕組みになっていますから、ひとまずは安心ですよね。
実際のところ、ホームマスターズは優良な不動産一括査定サービスです。
なぜなら、主に下記の3つのメリットがあるからです。
- 大手不動産会社なので安心感がある。
- 「売れる」査定価格を掲示すると公言している。
- 買取の一括査定も依頼できる。
最近では不動産一括査定サービスが多くなり、どのサービスも「仕組み」自体は同じですが、そもそも不動産一括査定サービス自体が、便利な仕組みになっています。
利用することで下記のメリットが得られます。
- 売却に強い不動産会社を探す手間が省ける。
- 複数の不動産会社に一括査定ができる。
- 査定額を比較できる。
- 不動産会社・営業マンを比較できる。
- 不動産会社どうしが競合するため、より良いサービスを受けることができる。
これらのメリットにより、不動産を高く売却できる可能性が上がるわけですね。
ただ、ホームマスターズにはデメリットもありますので、きちんと理解したうえで利用するべきかどうかを、判断するといいでしょう。
そこで、今回はホームマスターズについて、詳しくお話させていただきます。
この話が終わるころには、ホームマスターズのメリット・デメリットなどを理解し、自分に適しているかどうかを判断することができるでしょう。
それでは、まいります!
1.ホームマスターズの大きな特徴
ホームマスターズは、下記の大手不動産会社「4社」が共同で運営している不動産一括査定サービスで、4社に無料で一括査定を依頼することができます。
- 大京穴吹不動産
- 大成有楽不動産販売
- 三菱地所ハウスネット
- 長谷工リアルエステート
他社の不動産一括査定サービスでは、不動産会社の参加数が「1,000社前後」のところが多いなか、ホームマスターズは「4社のみ」というのが大きな特徴になります。
「4社のみは少ない」と思われるかもしれませんが、店舗数を合計すると結構な数になります。
参考までに、下記の表は不動産流通推進センターの「2017不動産業統計集」から、4社の店舗数をまとめたものです。
※「三菱地所ハウスネット」は個別のデータがないため、三菱地所リアルエステートサービスのものを掲載しています。
不動産会社名 | 店舗数(2015年3月) |
---|---|
大京グループ | 70店舗 |
大成有楽不動産販売グループ | 37店舗 |
三菱地所リアルエステートサービス | 25店舗 |
長谷工リアルエステート | 26店舗 |
合計 | 158店舗 |
上記の通り、4社のみでも158店舗になります。
そして、8都府県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨木県、大阪府、京都府、兵庫県)にて対応しています。
ホームマスターズは、上記の8都府県内の不動産を売却するのであれば役立ちますが、8都府県外であれば他社の不動産一括査定サービスを検討してください。
また、ホームマスターズの4社の取引実績は、かなりのものです。
参考までに、下記の表は、不動産流通推進センターの「2017不動産業統計集」から、ホームマスターズ4社の仲介件数(2015年)をまとめたものです。
不動産会社名 | 仲介件数 | 業界順位 |
---|---|---|
大京グループ | 6,693件 | 6位 |
大成有楽不動産販売グループ | 3,919件 | 8位 |
三菱地所リアルエステートサービス | 2,661件 | 12位 |
長谷工リアルエステート | 1,390件 | 17位 |
上記の表を見れば、ホームマスターズの4社は実績があることが分かります。
このように、実績のある大手不動産会社4社に一括査定ができるところが、ホームマスターズの大きな特徴になります。
では、そんなホームマスターズには、どのようなメリット・デメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
2.ホームマスターズの3つのメリット
ホームマスターズのメリットは、主に下記の3つがあります。
- 大手不動産会社なので安心感がある。
- 「売れる」査定価格を掲示すると公言している。
- 買取の一括査定も依頼できる。
では、順番に詳しく見ていきましょう。
2-1.大手不動産会社なので安心感がある。
大手不動産会社のみの不動産一括査定サービスなので、やはり安心感があります。
他社の不動産一括査定サービスでは、大手から中小まで参加しているところが多く、独自審査に通過した不動産会社が参加しているものの、知名度のない不動産会社であれば、少なからずとも不安があると思います。
その点、ホームマスターズは知名度のある大手不動産会社のみなので、安心できます。
また、安心なのは売主だけではなく、買主も方も安心できます。
買主は、不動産という高額な買い物をするわけですから、かなり慎重になっています。
知名度のない不動産会社が売り出しているよりも、知名度のある大手不動産会社が売り出している方が、安心感があるため、購入しやすくなります。
2-2.「売れる」査定価格を提示すると公言している。
ホームマスターズの公式サイトを見ると、「売れる査定価格をご提示させていただきます。」と公言されています。
「当たり前では?」と思われるかもしれませんが、不動産会社のなかには、自社に依頼してほしいがために、わざと高額な査定額を提示する不動産会社がいます。
そのような不動産会社は、媒介契約後に「値下げしませんか?」と交渉してくるのがオチです。
ホームマスターズでは、売れる査定価格を提示することを公言していますから、その点は、売主にとって頼もしい不動産一括査定サービスです。
2-3.買取の一括査定も依頼できる。
ホームマスターズは、仲介の一括査定だけでなく、買取の一括査定もできます。
不動産を売却する方法は「仲介」と「買取」の2つがあります。
- 仲介:売却活動をして買主を見つけて売却する
- 買取:不動産会社が直接買い取る。
買取は、仲介のように買主を見つける必要がないため、通常1ヵ月以内に売却できます。
また、売却するための広告活動を行う必要もないため、極秘で売却できるなどのメリットもあります。
その反面、買取価格は相場の6~7割り程度になるというデメリットがあります。
なぜなら、不動産会社は、買い取りした不動産をリフォームするなどの付加価値を付けて、再販して利益を得ることを目的に、買い取るからです。
相場より安くてもいいから早期売却・極秘売却をしたい方は、買取の一括査定が役立ちます。
以上がホームマスターズのメリットになります。
では、次はデメリットを見ていきましょう。
3.ホームマスターズの3つのデメリット
ホームマスターズのデメリットは、主に下記の3つがあります。
- 8都道府県しか対応していない。
- 大手不動産会社社にしか査定を依頼できない。
- 土地・家・マンションしか査定できない。
では、順番に詳しく見ていきましょう。
3-1.「8都道府県」にしか対応していない。
先ほどもお話ししましたが、ホームマスターズは8都道府県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨木県、大阪府、京都府、兵庫県)しか対応していません。
また、上記の8都道府県内でも、すべての地域で4社が対応しているのではなく、地域によっては1~2社しか対応していないケースもありますので、あなたの地域に何社が対応しているのか確認してみてください。
公式サイトにて「都道府県・市区町村・町名・物件種別」を選択すると、入力フォームのページに移動します。
そして、入力フォームの最下部に、下図のようにあなたの地域に対応している不動産会社が表示されますので、一度ご確認されてください。↓
不動産一括査定サービスを利用する上で最も重要なことをは、あなたの地域に対応している優良な不動産会社が何社あるかです。
もし、3社以上が対応しているのであれば利用する価値がありますが、3社未満であれば、他社の不動産一括査定サービスを検討してみましょう。
大手のみに依頼したい場合は「すまいValue」、大手と中小にも依頼したい場合はNTTデータ・グループ運営の「HOME4U」がおススメです。
3-2.大手不動産会社にしか査定を依頼できない。
ホームマスターズの大きな特徴は、大手不動産会社のみに査定を依頼できるところですが、大手には大手の良さ、中小には中小の良さがありますので、できれば両方に査定を依頼して比較したいところです。
では、大手と中小にはどのようなメリット・デメリットがあるのか、見ていきましょう。
その前に注意点として、ここで言う大手不動産会社とは、ホームマスターズの4社ではなく、大手不動産会社全体を指していますので、お間違えのないようにご注意ください。
3-2-1.大手不動産会社のメリット・デメリット
大手不動産会社のメリット
- 集客力があり、すでに顧客情報を多く持っている。
- 大手不動産会社というだけで、購入希望者がひとまず安心する。
- 大手なだけに、契約内容がしっかりしている。
大手不動産会社のメリットを簡単に言うと、「集客力」と「安心感」の2つがあることです。
大手は資金力があるため、広告費をどんどん使う傾向にあり、また、店舗は駅前などの目立つところに構えるなど、集客力があります。
その集客力から、すでに購入希望者の顧客情報をいっぱい持っています。
また、大手不動産会社というネームバリューがあるだけで、購入希望者としては安心感がありますから、その分、売れやすくなります。
手前みそにはなりますが、私は新卒で大手不動産会社に務めた経験があり、売買の経験や社会人の経験が乏しいなか、年間9件の売買契約を成立させることができました。
これは、大手というネームバリューがあったおかげで、購入希望者が安心できたことが大きかったと思います。
さらに、大手は売買契約書などの内容がかなりしっかりしています。
私が勤めていた会社では、売買契約書は担当営業マンが作成し、次に店長が確認し、最後に本部が確認するトリプルチェックを行っていました。
少しでもおかしな部分があれば、本部から許可が下りずに、何度も修正させられていました。
今のなっては良い思い出でですが、それほど契約内容に厳しいです。
大手不動産会社のデメリット
- 専任媒介契約や専属専任媒介契約の場合、「囲い込み」が多い傾向にある。
不動産会社に不動産の売却を依頼する場合、不動産会社と媒介契約を締結することになりますが、媒介契約には下記の3種類があります。
- 一般媒介
- 専任媒介
- 専属専任媒介
一般媒介は複数の不動産会社に依頼できるのに対して、専任媒介と専属専任媒介は、1社のみにしか依頼することができません。
この専任媒介と専属専任媒介で契約した場合、大手不動産会社は「囲い込み」が多い傾向にあります。
囲い込みとは?
囲い込みとは、自社で物件情報を囲い込み、他社に紹介させないようにする行為で、売主にとっては機会損失になります。
不動産業界では、不動産会社同士が、物件を紹介し合える仕組みになっています。
しかし、売却の依頼を受けた不動産会社が、自社で買主を見つけることができれば、売主と買主の両方から仲介手数料を受け取ることができます。
したがって、自社の利益を優先させて、囲い込みをするようになります。
囲い込みは不動産業界の悪しき慣習であり、大手不動産会社に多い傾向にありますが、中小不動産会社でもありますので、注意が必要です。
では、次は中小不動産会社のメリット・デメリットを見ていきましょう。
3-2-2.中小不動産会社のメリット・デメリット
中小不動産会社のメリット
- 大手よりも、その地域について詳しい傾向にある。
- 売れにくい物件でも、積極的に頑張ってくれる傾向がある。
- 不動産会社同士の横のつながりを大切にしているため、大手よりも囲い込みが少ない傾向にある。
中小不動産会社は、地域に密着した営業を行っていることが多く、その地域ついて詳しい傾向にあります。
また、大手不動産会社は売り物件を多く抱えており、売れそうな物件から優先的に営業活動する傾向にありますが、それに対して、中小不動産会社はそもそも売り物件が少ないので、売れにくい物件でも頑張ってくれる傾向にあります。
中小不動産会社は、地域の不動産会社同士の横のつながりを大切にする傾向がありますので、囲い込みが大手より少ない傾向にあります。
ただ、全くゼロではないので、注意は必要です。
中小不動産会社のデメリット
- 無名の不動産会社であれば、購入希望者が不安になりがち。
無名の不動産会社であれば、購入希望者が「この不動産会社は大丈夫だろうか?」と不安になりがちになります。
不動産という高額な買い物をするわけですから、当然のことではあります。
したがって、いかに質の良い営業マンと出会えるかが重要になってきます。
以上、このように大手と中小はメリット・デメリットがありますので、査定はできれば大手と中小の両方に依頼して、比較することが好ましいです。
大手と中小が含まれている不動産一括査定サービスは、NTTデータ・グループが運営する「HOME4U」がおススメです。
3-3.マンション・一戸建て・土地しか査定できない。
ホームマスターズでは、公式サイトにて物件種別を選ぶことができますが、マンション・一戸建て・土地の3つしか選ぶことができません。
もし、アパート一棟やマンション一棟、ビル一棟などの査定を希望する場合は、他社の不動産一括査定サービスを検討しましょう。
まとめ
今回は、ホームマスターズについてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
ホームマスターズは、実績のある大手不動産会社4社が運営する、安心感のある不動産一括査定サービスです。
8都道府県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨木県、大阪府、京都府、兵庫県)の不動産を売却するのであれば、検討する価値があります。
公式サイトにて、あなたの地域に対応している不動産会社が何社あるか確認してみてください。
もし、対応している不動産会社が少ない場合は、他社の不動産一括査定サービスを検討してみましょう。
色々教えてくれてありがとう!
また分からないことがあれば、教えてね。