
マンションを売り出して数か月になるんだけど、1組も内覧に来ないの。
何が原因なのかしら?
本当に売却できるのか、不安になってきたわ。
そうだ、佐藤さんに聞いてみよう!

こんにちは。マンション売却アドバイザーの佐藤です。
マンションを売り出しているにもかかわらず、内覧に来ない場合は、不安になりますよね。
結論からになりますが、内覧が来ない理由は、主に下記の3つがあります。
- 相場よりも価格が高すぎる
- 不動産会社の売却活動に問題がある。
- そもそも需要が少ない物件。
まず、どれが当てはまるのか、確認をしてみてください。
改善できる点を改善すれば、内覧数が増えて成約に近づけるでしょう。
今回は、内覧に来ない3つの理由について、お話させていただきます。
1.価格が相場よりも高すぎる。

内覧に来ない理由の一つとして、売り出し価格が相場よりも高すぎる可能性があります。
いくら素晴らしい物件であっても、相場よりも高すぎれば内覧に至りません。
当たり前ですが、中古マンションを探されている方は、売り出し価格を重視しています。
1-1.再度、相場を調べてみる。
再度、他の売り出し中の物件を検索して、相場を調べてみましょう。
不動産のポータルサイトであるアットホームやホームズ、スーモ、Yahoo不動産などで検索すれば、現在売り出し中の物件を確認できます。
そして、もし、相場よりも高すぎる場合は、値下げを検討してみるのが良いでしょう。
相場よりも15%程度高い場合は、それほど影響はないと思いますが、それ以上高いの場合は、値下げを検討してみましょう。
住宅ローンの残り(残債)の関係などで値下げが出来ない場合は、内覧が来るのを気長に待つことになります。
あまりにも長い期間内覧に来ない場合は、売れ残り物件となり、印象が悪くなる可能性がありますので、注意が必要です。

内覧に来ない理由は、私も真っ先に「価格が高いのかな?」と思ったけど、やはりそれが関係するかもしれないんだね。
早速、相場を調べて、相場より高すぎないか確認してみるわ。
2.不動産会社の売却活動に問題がある。

内覧に来ない理由の2つめは、不動産会社の売却活動に問題があるのかもしれません。
立地や間取り、価格が魅力的な物件でも、売却活動に問題があれば、内覧に至りません。
では、不動産会社のどのような売却活動が問題なのか、順番に見ていきましょう。
2-1.他の不動産会社に情報が行き渡っているかどうか。
不動産業界は、物件を紹介しあえる仕組みになっています。
分かりやすく言えば、A不動産会社の物件を、B不動産会社がお客様に紹介できるわけです。
このように、他の不動産会社に情報が行き渡ると、物件が売れやすくなります。
しかし、A不動産会社が意図的に物件情報を隠した場合、B不動産会社は紹介することができません。
この行為を「囲い込み」と言います。
囲い込みは、売主にとって機会損失になる行為ですが、残念ながら、不動産業界ではよくある話なのです。
では、なぜ囲い込みをするのか。
それは、A不動産会社が儲けるためです。
2-1-1.囲い込みをする理由
例えば、売主がA不動産会社に、専任媒介、もしくは専属専任媒介にて、売却を依頼したとしましょう。
この場合、A不動産会社は、物件情報をレインズに登録する義務があります。(専任媒介は7日以内、専属専任媒介は5日以内。)
レインズとは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営している、サイトのようなものです。
レインズに物件を登録することにより、他の不動産業者が物件情報を見ることができるようになります。
そして、物件情報を見たB不動産会社は、物件をお客様へ紹介するために、A不動産会社に「紹介できるかどうか」の確認を取ります。
すると、A不動産会社は、本当は紹介できるにもかかわらず、「商談中なので紹介できません」などと噓をついて、紹介させないようにします。

え、ひどいわ!売主は機会損失になるわね。
なぜ、このような嘘をつくのかしら?

なぜこのような嘘をつくのかというと、仲介手数料が関係してきます。
B不動産会社が買主を見つけた場合は、下記のようになります。
- A不動産会社は、売主から仲介手数料を受け取る。
- B不動産会社は、買主から仲介手数料を受け取る。
これを不動産業界では「片手仲介」と呼ばれています。
一方、もし、A不動産会社が買主を見つけた場合は、下記のようになります。
- A不動産会社は、売主と買主の両方からから仲介手数料を受け取る。
これを不動産業界では「両手仲介」と呼ばれています。
A不動産会社としては、一つの売買で仲介手数料が2倍になるわけですから、非常に効率の良い仕事になります。
このような理由があって、自社の利益のために、物件情報を囲い込むわけです。
2-1-1.囲い込みをさているかどうかの確認方法
囲い込みをされているかどうかを確認するには、インターネットであなたの「マンション名と、売り出し価格」を入力して、検索してみてください。
もし、情報が囲い込まれている場合は、依頼をした不動産会社のみが、インターネット上に物件を掲載しているでしょう。
逆に、情報が囲い込まれていない場合は、他社のホームページにも登録されていたり、複数のポータルサイトに登録されていると思います。
すべてがこれに当てはまるわけではありませんが、一度、確認してみてください。

そうね、YahooやGoogleなどの検索サイトで、マンション名と売り出し価格を入力して、検索してみるわ。
この他にも、不動産会社が原因で内覧が来ないってことはあるのかしら?
2-2.売却活動が十分にされているかどうか。

不動産業者が十分に売却活動をしていない可能性も考えられます。
そうであれば、物件情報が知れ渡らないため、内覧は来ないでしょう。
十分な売却活動がされているのかどうか、下記のチェックポイントを確認してみてください。
- 不動産のポータルサイト(アットホームやホームズ、スーモなど)に掲載されているか。
- 他の不動産会社のホームページに、掲載されているか。
- 掲載されている物件情報は、アピールポイントなど魅力を感じれるか。
- 魅力的な写真が掲載されているか。(自分たちで撮影して、不動産会社に提供することも可能です。)
- 売り出し中のマンションへ、チラシをポスティングをしているか。
- 近隣へチラシをポスティングしているか。
- 新聞の折り込みチラシを発行したか。
不動産会社のなかには、売買が得意・不得意な会社もありますので、確認してみましょう。

不動産会社の売却活動が不十分な可能性もあるんだね。
不動産会社に任せっきりにするのでなく、売主自身も動かないといけないね。
3.そもそも需要が少ない物件。

これは最も厳しい話ではありますが、内覧が来ない理由の一つとして、需要が少ないという可能性もあります。
一般手に、下記のマンションが売れやすいと言われています。
- 築年数が浅い。
- 間取りが広すぎず、狭すぎない。
- 立地がよく、交通の便も良い。
逆に考えると、下記のマンションは需要が少なくなります。
- 築年数が古すぎる。
- 間取りが広すぎる、または、狭すぎる。
- 立地が悪く、交通の便も悪い。
マイナス面が改善できればいいのですが、改善ができない場合もあります。
例えば、間取りが広すぎたり狭すぎる場合などが、これに当てはまります。
ただ、改善できない場合は、価格を下げて勝負をすれば、成約に近づくことができます。
経験上、どのような物件でも、価格さえ低ければ、成約に至ることが多いです。
もし、事情により値下げが厳しい場合は、気長に待つことになります。

そうね、そもそも需要が少なければ、内覧は来ないわね。
価格を下げてお得感を出そうかしら。
まとめ

今回は、内覧に来ない3つの理由についてお話させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
最後に、内覧に来ない理由を、再度まとめておきますね。
1.相場よりも価格が高すぎる場合。
- 再度、相場を調べてみる。
- 必要であれば、価格を下げる。
2.不動産会社の売却活動に問題がある場合。
- 囲い込みがされているかどうか確認する。
- 十分な売却活動をしているか、確認する。
3.そもそも需要が少ない物件の場合。
- 価格を下げて勝負する。
- 気長に待つ。

色々教えてくれてありがとう!
また分からないことがあれば、教えてね。